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脱初心者講座  第5回 ファイル構築
2007年 03月 07日 |
5、ファイル構築

脱初心者講座も予定の半分を過ぎ、折り返しの一回目となる第5回はファイル構築についてです。

まずものすごくどうでもいいことですが、アルテイルでは勝負に使うカードのセットをファイル(File)と言います。決してデッキやブックではありません。
ですが、全くデッキと呼んでもブックと呼んでも、カードの束と呼んでも…差し支えはありません。一応公式上ファイルとされていますので少し触れておきました。



さて、どうでもいい話はこのくらいにして本題に入ろうと思います。

ファイルの枚数は知っての通り30枚、25枚+SS5枚となります。これはもちろん誰でも一緒です。この限られた枚数の中でいかに効率よくカードを使うことができるか、ということが重要になります。


では実際にファイルを組むときのことを考えて行きます。

まず最初はどういったファイルにするか、というコンセプトから入ることになるでしょう。
例えば赤のレベル3ユニットを中心とした赤小型ファイル、白のレベル4ユニットを中心とした白中型ファイル、そしてその中でもユニットをAGI2以下だけにすることで低速統一したファイル、のように色とユニットタイプをある程度限定したパターン。他にも月公国の呪われた剣士を中心としたファイルのような特定ユニットを生かした構成にするパターン。この場合はある程度とがった能力、特殊なスキルなどを持っているユニットを選んだほうがよいでしょう。
また人魚族のユニットを中心にしたファイルのように種族から選ぶパターン、魔道管理官『バネット』太陽王国の飛行兵団SSの組み合わせを生かしたバネット兵団ファイルのような、組み合わせて生きる効果を中心にするパターン。

適当にいくつか例を挙げてみましたが、考えられるコンセプトは大量にあります。まずコンセプトから自分で考えていくのもおもしろいことです。ただ、最初は少し難しいかもしれないのでアリーナで当たった相手のファイルコンセプトを真似てみたり、さまざまなブログなどで公開されているファイルを参考にしてみるのもいいでしょう。当ブログでもファイル紹介は行っていますのでよろしければ参考にしてください。

コンセプトが決まったら中身のカードを決めていきます。基本的には決めたコンセプトに沿ってカードを選んでいけばいいだけなのですが、枚数としてユニットは3枚セット、精霊は2枚セット、グリモアは1枚単位で考えるといいと思います。

ユニットが3枚セットで考えるのは言わずもがな、復活システムの関係上1枚や2枚では苦しいことになるからです。前衛ユニットはよっぽどのことがない限りは3枚投入しましょう。ただ後衛ユニットは前衛が耐久力が高く死ににくい場合は2枚でもよいでしょう。後衛ユニットの中でも特に太陽の従者『サフィリア』混沌の美女『アンナローゼ』のような支援系ユニットは単体では戦力とならないため2枚でよい場合が多いでしょう。
これは他の場合でも同じことが言え、単体では十分に機能しないカードを多く投入することは避けたほうがよいでしょう。
組み合わせてでしか効果を発揮できないカードは、そのどれかがなくなっただけで機能しなくなってしまいます。そういう場合、当然相手側も返却SSやグリモア、その他さまざまな手段を使って組み合わせを崩そうとしてくるため、どうしても単体での性能が劣ると結局組み合わせての効果を発揮できなくなります。
組み合わせで効果を発揮する、といった場合でも元々単体で使用可能な性能があり、その上で組み合わせるとさらに効果を見込めるようなカードを選んだほうがよいと思います。とは言え、組み合わせたときに爆発的な効果が見込めるような場合や、なんらかのこだわりがある場合はそれに類しない場合もあるでしょう。

精霊を2枚セットで考えていく理由に触れていきましょう。精霊は基本的にOS目当てで使うことになるのでクローズした場合、普通はそのままリムーブして行くことになります。そのためグリモアと同じように1枚単位に近い感覚で使うことになります。ただやはり場に出すことになるため不意のクローズに対応できるようにできれば2枚入れておきたいということがあります。復活させないのが普通ですが、復活させるかどうかの選択肢すらないという状況より選択肢はあるほうがよいと思います。
また魔法王国の巡回兵仮面の悪魔『フォルフェナク』のようなOSをメインに使うことになるユニットも精霊と同じようにリムーブをメインに選ぶことになるため2枚セットで考えてよいでしょう。

グリモアは1枚単位です。復活という概念はないため、一番枚数を流動的に動かすことが可能です。1枚でも十分効果を発揮可能なので余ったファイルスペースにも入れやすくなります。
色々なファイルに対応できるように、同じグリモアを複数枚入れるよりも効果の少し違ったグリモアを混ぜて入れたほうが安定する場合もあります。


カードを選ぶ際に重要になるのは、そのカードの汎用性です。先に単体では十分機能しないカードはあまり多く入れないほうがよいという話でしたが、汎用性の低い、つまり限定的状況でしか使えないようなカードもあまり多く投入しないほうがよいでしょう。

例えば仮面の悪魔『フォルフェナク』ですが、OSでレベル4、黒以外のユニットをHP=0にするという強力な効果ですがふたつの制限がついています。つまり相手が大型ファイルであったり黒ファイルであった場合、ファイルの中で腐ってしまうことになります。
もうひとつ例を挙げておきます。盲目竜『ウォベル』SSです。LP1、レベル3ユニットを1体選び消滅させるというものですが、見ての通り小型ファイル相手であればユニット消滅という絶対的効果を持ちます。しかし、レベル3ユニットが相手ファイルに入っていない、場に出ていない場合にはどうにもならず確実に不発となってしまいます。

これらのように汎用性が低いカードは強力な効果を持っている反面、使える状況がかなり限られています。そのようなカードばかりが多くファイルの枠を占めているとアリーナに数多く存在するさまざまなファイル、そして色々な状況にそれぞれ対応ができなくなってしまいます。
さまざまなファイル相手に、多くの場面で使うことのできる汎用性の高いカードでファイルを組んでいくことが安定したファイルを作る第一歩といえるでしょう。


ここで第3回の風の精霊水の精霊のところでも触れていたAGI統一についてもう一度触れておきます。
勝負を進めていく上で常に警戒を強いられるのは練達の魔術師SSや魔楽器師SS等の返却SSです。相手に使われる場合、そして自分が使う場合にしてもこれらについては常に頭に置いておく必要があります。
それぞれの対象範囲は練達の魔術師SS-AGI3以上、魔楽器師SS-AGI2以下となっているため、それらの対象外になるようにファイルをAGI3以上のユニットだけで統一する場合を高AGI統一、AGI2以下のユニットだけで統一する場合を低AGI統一と呼びます。

相手の返却SSを回避しようとしないにしても低AGI統一時の練達の魔術師SS、高AGI統一時の魔楽器師SSであれば相手に精霊を使うことを強制させることは相手の展開を阻害できるため有効です。また同様に自分側の返却SSも相手側に対象となるユニットがいなくても暴発しないという状況を作ることができるため安心して使うことができます。
またファイル全体のユニットのAGIを統一できなくても序盤から中盤にかけて展開するユニットのAGIを高速か低速で統一しておくだけでも効果を得られると思います。意外と軽視しがちかもしれませんが実際に統一してみると安定度が大分変わるはずです。ただ逆にSSが少し読まれやすいのでそこには少し注意が必要です。


さて、ファイルの中身と同様、場合によってはそれ以上に重要なのがSSの構成です。
SSそれぞれの説明は第2回で触れていますのでそちらに譲るとしてここではファイル全体とSSの構成のバランスについて触れていこうと思います。

まず、小型ファイルでは低LP、大型ファイルでは高LPが基本となります。小型ファイルではユニット+SSで勝負するのに対し、大型ファイルは高いLPで時間を稼ぎ大型ユニットを展開しそのユニットで押し切る、というイメージでいいと思います。
上記で触れたように返却SSを積む際にはAGI統一を考えておくべきでしょう。また当然相手のAGI統一と逆になったとき用に積んでいる返却SSの枚数分以上は対応する精霊を入れておいたほうがよいと思います。

小型ファイルにおいてはSSは返却と争いの火種『インサイド』の二強に、狂獣『ダンダーン』などの40*2系統、祈りを捧げる銃姫『ユーニ』の30*3などの範囲ダメージSSからファイルに合わせて選ぶとよいでしょう。また魂削りの女剣士SSを2~3枚積んだファイルへの耐性をつけるために2枚目か3枚目にLP2のSSを入れておくというのもひとつです。

大型ファイルではLPを高めにして時間を稼ぐことをメインに据えたいので闇精霊の魔法剣士SSや人魚族隊長『バルゼルダ』SS、王の守護者SSなどのLP3SSなどを中心に積むことになります。泉の騎士『エルネート』などのSPを増やすSSを積むよりはそのほうが安定するでしょう。また自分のあふれ出す魂をバッティングさせず、さらに相手のSP供給を阻害して時間を稼ぐために1枚目に人魚族の戦闘兵‐EXを積んでいるパターンもよく見られます。

SSに関してはファイルそれぞれに対してどのようなものがあうかは違うため、入れ替えながら調整を繰り返して行くとよいでしょう。


最後にファイルの調整について考えてみます。
作ったファイルが一度でうまく行くことはほとんどありません。ファイルを組んでみて実際に動かしてみて、それから使わなかったカードを抜き弱かったと思う点を補強し、また実際に動かしてみる、というそういう試行錯誤がファイルを強くしていきます。実際に使っていくことで見えなかった弱点も見えてきて、それに対処するためのカードが見えてきます。この調整という作業はファイル構築において欠かすことのできない重要な作業です。何戦もしていてほとんど使わなかったようなカードは抜いてしまい、他に使いそうなカードと入れ替えていきましょう。


ここまでファイル構築について触れてきましたが、ここではファイル構築における一面のしかも上っ面しか触れていません。ファイルを構築することはアルテイルにおける最大の楽しみの一つであり一番の悩みどころです。
自分の考えていた通りにファイルが動いていくのは気持ちいいものです。思い通りのファイルを作るのは簡単ではないでしょうが、その思考過程が楽しむべきところです。じっくり考えてファイルを作り上げましょう。